陶器質タイルとは?その特徴と活用方法
初めての住まい作り
先生、『陶器質タイル』について教えて下さい。
住まい作りのベテラン
『陶器質タイル』とは、素地が多孔質で吸水性が高く、表面が釉薬で仕上げられ艶があるタイルのことです。陶器質タイルは、素材が軟らかいことから床には向かず、屋内の壁に多用されています。
初めての住まい作り
『陶器質タイル』は、『陶器質』というくらいですから『陶器』と関係があるのでしょうか?
住まい作りのベテラン
その通りです。陶器質タイルは、陶器を原料として作られています。また、陶器質タイルは、焼成温度が1000℃以上と、陶器よりも高温で焼成されます。そのため陶器質タイルは、陶器よりも硬く、吸水性も低くなっています。
陶器質タイル とは。
「建築・リフォーム用語『陶器質タイル』とは、焼き上げ温度が摂氏1000度以上で、素地が多孔質で吸水性が高い(吸水率22%以下)、表面が釉薬(うわぐすり)で仕上げられてツヤのあるタイルのことです。
陶器質タイルは、素材が柔らかいため床には適さず、屋内の壁によく使われています。」
陶器質タイルの特徴
陶器質タイルの特徴
陶器質タイルは、高温で焼き固められたセラミック製のタイルの一種です。陶磁器の一種であり、磁器質タイルよりも吸水率が高く、滑りにくいのが特徴です。また、色やデザインが豊富で、耐摩耗性や耐酸性にも優れているため、床材や壁材として幅広く使用されています。表面に釉薬が施されたものや、施されていないものなど、さまざまな種類があります。
釉薬が施された陶器質タイルは、表面がガラス質で滑らかで、汚れや傷がつきにくいことが特徴です。また、吸水率が低いため、水や汚れが染み込みにくく、お手入れがしやすいです。そのため、キッチンやバスルームなどの水回りや、汚れやすい玄関や廊下などにも適しています。
釉薬が施されていない陶器質タイルは、表面がざらついていて滑りにくいことが特徴です。また、吸水率が高いので、水を吸い上げてくれるため、湿気を調節する効果もあります。そのため、土間やベランダ、プールサイドなど、屋外での使用にも適しています。
陶器質タイルは、その特徴を生かして、さまざまな場所に使用されています。床材や壁材としてだけでなく、テーブルやカウンターの天板、シンクや洗面台など、さまざまな用途に使用することができます。また、陶器質タイルを砕いて作られたタイルチップは、植栽やガーデニングに使用されることもあります。
陶器質タイルの種類
陶器質タイルの種類は、その製造方法や原料によって分類されます。主な種類として、乾式タイル、湿式タイル、半乾式タイル、釉薬タイル、無釉タイルがあります。
乾式タイルは、成形後に高温で焼成されたタイルです。強度に優れ、吸水率が低いため、耐久性に優れています。代表的なものとして、磁器質タイルや炻器質タイルがあります。
湿式タイルは、粘土を水で練り上げて成形したタイルを焼成して作られます。乾式タイルよりも吸水率が高く、滑りにくいことが特徴です。 代表的なものとして、赤土タイルやテラコッタタイルがあります。
半乾式タイルは、粘土を水で練り上げて成形し、その後、乾燥させて焼成したタイルです。乾式タイルと湿式タイルの中間的な性質を持っています。代表的なものとして、炻器質タイルや耐火タイルがあります。
釉薬タイルは、焼成後に釉薬をかけて再加熱したタイルです。釉薬によって表面が滑らかになり、光沢が出ます。装飾性が高く、様々な色や模様が楽しめます。代表的なものとして、陶磁器タイルやタイルカーペットがあります。
無釉タイルは、釉薬をかけずに焼成したタイルです。釉薬タイルよりも表面が粗く、滑りにくいことが特徴です。素朴な風合いを生かした内装や外装に使用されます。代表的なものとして、レンガタイルやコンクリートタイルがあります。
陶器質タイルの施工方法
陶器質タイルの施工方法
陶器質タイルの施工方法は、他のタイルと同様に、下地処理をしてから接着剤で貼り付けるのが一般的です。
下地処理は、タイルを貼る面の汚れや凹凸をなくし、平らにすることが重要です。
下地処理が完了したら、タイルを貼る位置を決めて接着剤を塗ります。
接着剤は、タイルの大きさに合わせて選びます。
接着剤を塗ったら、タイルを貼り付けてしっかりと押さえます。
タイルを貼り終えたら、目地材を詰めて完成です。
陶器質タイルの施工には、注意すべき点がいくつかあります。
まず、タイルを貼る前に、下地がしっかりしていることを確認することが大切です。
下地がしっかりしていないと、タイルが剥がれたり、割れたりすることがあります。
また、タイルを貼る際は、接着剤を均等に塗ることが重要です。接着剤が少ないと、タイルが剥がれたり、浮き上がったりすることがあります。
最後に、目地材を詰める際は、目地材をしっかりと押し込むことが大切です。目地材が隙間に入っていないと、そこから水が浸入してタイルが剥がれたり、割れたりすることがあります。
陶器質タイルは、施工方法さえ守れば、比較的簡単に施工することができます。
DIYで施工することも可能ですが、初めて施工する場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
陶器質タイルのメリットとデメリット
陶器質タイルのメリットとデメリット
メリット
耐久性陶器質タイルは非常に堅く耐久性があり、擦り傷や欠けに強いです。これは、それらが高温で焼成されるためです。また、水の浸透を防ぐので、水回りにも適しています。
耐熱性陶器質タイルは耐熱性にも優れており、高温になっても変形したり溶けたりしません。そのため、キッチンやバスルームなどの高温になりやすい場所にも適しています。
耐薬品性陶器質タイルは、酸やアルカリなどの薬品にも強い性質を持っています。そのため、化学薬品を取り扱う工場や研究室などでも使用されています。
メンテナンスが容易陶器質タイルは表面が滑らかなので、汚れがつきにくく、メンテナンスが容易です。また、防水性があるため、水拭きだけで汚れを落とすことができます。
デメリット
価格が高い陶器質タイルは、他のタイプのタイルよりも高価です。これは、製造工程に時間がかかるためです。
重い陶器質タイルは他のタイプのタイルよりも重いため、施工が難しくなります。そのため、施工には専門の業者が必要になります。
滑りやすい陶器質タイルは表面が滑らかなため、滑りやすい性質を持っています。そのため、床に使用する場合には、表面に滑り止め加工を施す必要があります。
陶器質タイルの活用事例
陶器質タイルの活用事例
陶器質タイルは、その美しさや耐久性から、さまざまな場所に活用されています。ここでは、陶器質タイルの活用事例をいくつかご紹介します。
* -床材- 陶器質タイルは、床材として最適な素材です。耐久性が高く、汚れにも強いので、掃除が簡単です。また、滑りにくいので、安全に使用することができます。
* -壁材- 陶器質タイルは、壁材としても使用することができます。タイルの模様や色を自由に組み合わせることで、個性的な空間を演出することができます。
* -キッチン- 陶器質タイルは、キッチンの壁や床に使用することができます。汚れに強く、掃除がしやすいので、衛生的に保つことができます。また、耐熱性にも優れているので、調理の際にも安心です。
* -バスルーム- 陶器質タイルは、バスルームの壁や床に使用することができます。水や湿気に強く、カビや細菌の繁殖を防ぐことができます。また、滑りにくいので、安全に使用することができます。
* -屋外- 陶器質タイルは、屋外の床材や壁材に使用することができます。耐久性が高く、雨や風にさらされても劣化しにくいので、長く使用することができます。また、滑りにくいので、安全に使用することができます。
陶器質タイルは、その美しさや耐久性から、さまざまな場所に活用されています。ニーズに合わせて、最適な活用方法を見つけることができます。