几帳とは?その用途や構造を解説

几帳とは?その用途や構造を解説

初めての住まい作り

『几帳(調度で屏障具(へいしょうぐ)の一種。T形の几に帷(かたびら)とよぶ帳をかけて垂らし、目隠しや風よけ、あるいは間仕切りとして用いた。)』について教えてください。

住まい作りの専門家

『几帳』は目隠しや風よけとして使われる衝立の一種です。T形の枠に帷(かたびら)とよばれる布を垂らしたものを使います。平安時代以降に宮廷や貴族の館で間仕切りや目隠しとして使われていました。

初めての住まい作り

『几帳』は平安時代以降使われていたのですね。では、いつ頃まで使われていたのでしょうか?

住まい作りの専門家

『几帳』は鎌倉時代以降も使われ続けましたが、江戸時代には次第に使われなくなっていきました。明治時代になると『几帳』はほとんど見られなくなりました。

几帳とは。

建築・リフォーム関連用語である「几帳」は、調度品の一つであり、屏障具の一種です。T字型の几に帷(かたびら)と呼ばれる布をかけ、目隠しや風よけ、あるいは間仕切りとして使用されました。

几帳とは?

几帳とは?

几帳とは、木製の骨組みに布や紙を張って作られた、日本の伝統的な調度品の一つです。もとは宮廷で高貴な方が使用する装飾品として作られていましたが、次第に庶民の間にも広がり、江戸時代には一般家庭にも普及しました。几帳は、室内の仕切りや目隠しとして使用されたり、寝具を覆う蚊帳として使用されたりすることもあります。

几帳は、骨組みに布や紙を張って作られています。骨組みは、通常は木製の棒でできており、布や紙は、麻や絹、木綿など、さまざまな素材で作られています。几帳の大きさは、用途や使用場所によって異なりますが、一般的には、高さ1.5メートルから2メートル、幅1メートルから2メートルくらいのものが多く見られます。几帳は、骨組みを折り畳むことができるので、持ち運びや収納がしやすいのも特徴です。

几帳の歴史

几帳の歴史

几帳の歴史は古く、奈良時代にはすでに存在していたとされています。平安時代には、貴族階級の住居に不可欠な調度品となり、鎌倉時代以降には、武家階級にも普及しました。江戸時代には、庶民の間にも広がり、明治時代以降も、旅館や料亭などで使用され続けてきました。

几帳は、主に目隠し間仕切りに使用されてきました。また、風よけ防寒のために使用されることもあります。几帳の形状は、時代や用途によって様々ですが、基本的には、縦長の布を四本の棒に取り付けたものです。

最近の幾帳の歴史では、純和風だけではなく、洋のテイストを取り入れたものも登場し、より現代的な様式の几帳も登場しています。このように、几帳の歴史は長く、様々な変遷を遂げてきました。

几帳の用途

几帳の用途

几帳の用途は、平安時代から江戸時代にかけて、主に貴族や武家などの上流階級の女性たちが使用する調度品として親しまれてきました。プライバシーを守るためや、直射日光を遮るためなど、様々な用途に使用されていました。

几帳は、平安時代には主に寝殿造りの貴族の邸宅で使用されており、その用途は主にプライバシーを守るためでした。貴族の女性たちは、外出する際には、几帳で顔を覆い隠すようにして、人目から身を守りました。また、几帳は、寝殿造りの邸宅の室内を仕切るために使用されることもあり、プライバシーを守るだけでなく、空間を区切るという役割も果たしていました。

几帳の構造

几帳の構造

「几帳の構造」

几帳の構造は、大きく分けて「骨組み」と「布」の2つから構成されています。骨組みは、主に木材で作られており、上部には冠木、下部には足、そして柱が組み合わさって形成されています。この骨組みの形状によって、几帳は大きく分けて「衝立型」と「張り型」の2種類に分類されます。

衝立型は、柱が左右に2本ずつ使用されており、冠木と足で固定されているタイプです。張り型は、柱が4本使用されており、上部で四角形に組み合わさって冠木を支え、下部で足で固定されているタイプです。衝立型は、比較的軽量で持ち運びがしやすいのが特徴です。張り型は、衝立型よりも重厚感があり、安定性に優れています。

布は、骨組みに直接取り付けられます。布の種類は、麻や絹、綿などさまざまですが、近年ではポリエステルやアクリルなどの化学繊維が使われることもあります。布には、柄が入っているものや、無地のものが多く見られます。柄が入っているものは、華やかで装飾性に優れています。無地のものは、シンプルで落ち着いた印象です。

几帳の種類

几帳の種類

几帳の種類

几帳は、時代や地域によってさまざまな種類があります。代表的な几帳の種類をいくつかご紹介します。

・立几帳最も基本的な几帳で、立てて使用するタイプです。

・懸几帳天井から吊るして使用するタイプです。

・衝立几帳部屋を仕切るために使用するタイプです。

・曲几帳曲線を描いた形状の几帳で、主に貴族の居室で使用されていました。

・行几帳持ち運びに適した携帯用の几帳です。

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