住宅金融公庫とは?廃止の理由と住宅金融支援機構について

住宅金融公庫とは?廃止の理由と住宅金融支援機構について

初めての住まい作り

先生、『住宅金融公庫』って、何のことですか?

住まい作りの専門家

住宅金融公庫とは、住宅を買おうとする消費者に、長期かつ低利の住宅建設・購入の資金を融資する、国内唯一の住宅専門の政府系金融機関のことです。

初めての住まい作り

へぇ、住宅専門の政府系金融機関があったんですね。でも、もう廃止されたと聞きました。

住まい作りの専門家

そうです。平成18年に廃止され、平成19年4月から、新たに設立される独立法人「住宅金融支援機構」が、その業務を引き継ぎ、公庫による直接融資から証券化支援事業による間接融資(証券化ローン)に移行されました。

住宅金融公庫とは。

住宅金融公庫とは、住宅を購入しようとする消費者に長期かつ低利の住宅建設・購入資金を融資する、国内唯一の住宅専門の政府系金融機関でした。しかし、平成18年に廃止され、平成19年4月から、新たに設立された独立法人「住宅金融支援機構」が、その業務を引き継いでいます。それまでの公庫による直接融資から、証券化支援事業による間接融資(証券化ローン)に移行されました。

住宅金融公庫の概要

住宅金融公庫の概要

住宅金融公庫とは、勤労者が住宅を購入する際に必要な資金を融資する特殊法人です。1950年に設立され、長らく日本の住宅政策の中核を担ってきました。しかし、近年は住宅ローンの民営化が進み、住宅金融公庫の役割は縮小傾向にあります。そして、2015年に廃止されました。

住宅金融公庫の融資は、民間の金融機関の融資よりも金利が低く、返済期間も長いため、勤労者が住宅を購入しやすい仕組みとなっていました。また、住宅金融公庫は、住宅の建設や購入を促進するために、様々な補助金や助成金を提供していました。

住宅金融公庫が廃止された理由は、住宅ローンの民営化が進んだことと、財政赤字の削減が求められていたことが挙げられます。住宅ローンの民営化が進んだことで、住宅金融公庫の融資は、民間の金融機関の融資と競合するようになり、住宅金融公庫の融資額は減少しました。また、財政赤字の削減が求められていたことから、住宅金融公庫の補助金や助成金は、削減される方向に向かいました。

住宅金融公庫が廃止された後、住宅金融支援機構が設立されました。住宅金融支援機構は、住宅金融公庫の事業を継承し、住宅の建設や購入を促進するための融資や補助金、助成金を提供しています。住宅金融支援機構は、住宅金融公庫とは異なり、特殊法人ではなく、独立行政法人です。

住宅金融公庫が廃止された理由

住宅金融公庫が廃止された理由

住宅金融公庫が廃止された理由

住宅金融公庫が廃止された理由はいくつかあります。しかし、最も重要な理由は「低金利政策」です。

低金利政策により、住宅ローンの金利が低下し、住宅の購入が容易になりました。そのため、住宅金融公庫の融資需要が減少しました。

また、住宅金融公庫の融資は、低金利で利用できますが住宅金融支援機構の融資は、低金利ではないため、住宅金融公庫より住宅金融支援機構を利用する人が多くなりました。

さらに住宅金融支援機構は、住宅金融公庫よりも融資条件が柔軟です。そのため、住宅金融支援機構を利用する人が多くなりました。

これらの理由により、住宅金融公庫の融資需要が減少したため、2008年に廃止されました。

住宅金融支援機構の設立

住宅金融支援機構の設立

住宅金融支援機構は、住宅金融公庫が廃止されたことに伴い、2005年(平成17年)に発足しました。住宅金融支援機構は、住宅の取得や増改築、リフォームを行う人々を支援するための融資を行う機関です。住宅金融支援機構は、住宅金融公庫の融資事業を引き継いだだけでなく、新しい融資商品も提供しています。新しい融資商品には、フラット35、フラット35S、フラット35F、フラット50、フラット60、フラット70、フラット80などがあります。これらの融資商品は、住宅の購入や増改築、リフォームの際の金利を低く抑えることができます。

証券化ローンとは?

証券化ローンとは?

証券化ローンとは、住宅ローン債権を証券化して資金を集める制度です。住宅金融公庫は、この証券化ローンを導入するために、1995年に「住宅ローン債権証券法」を制定しました。証券化ローンは、住宅ローンの債権を証券化して投資家に販売することで、資金を調達する仕組みです。住宅ローン債権を証券化することで、住宅ローンを組むことができる人の数を増やすことができ、住宅市場の活性化が期待されていました。しかし、証券化ローンは、サブプライムローン問題を引き起こした原因の一つであるとされています。サブプライムローンとは、信用力の低い人に貸し付ける高金利の住宅ローンです。サブプライムローンは、2008年のリーマンショックを引き起こした原因の一つであり、住宅金融公庫は、サブプライムローン問題の責任があるとして、2008年に廃止されました。

住宅金融公庫と住宅金融支援機構の違い

住宅金融公庫と住宅金融支援機構の違い

住宅金融公庫と住宅金融支援機構の違い

住宅金融公庫と住宅金融支援機構は、住宅に関する資金を支援する機関という点では同じですが、その役割や支援内容には違いがあります。

住宅金融公庫は、1950年(昭和25年)に設立された特殊法人です。当初は、住宅政策の重要な柱であった公営住宅の建設資金の融資を主な業務としていましたが、その後、民間住宅の建設資金の融資や、住宅を購入する人への住宅ローン融資など、業務を拡大していきました。しかし、日本経済の低迷や住宅市場の縮小などにより、住宅金融公庫の経営が悪化し、2006年(平成18年)に解散しました。

住宅金融支援機構は、2007年(平成19年)に設立された独立行政法人です。住宅金融公庫の業務を引き継ぎ、民間住宅の建設資金の融資や、住宅を購入する人への住宅ローン融資などを行っています。他にも、住宅に関する調査研究や、住宅政策の立案・実施などを行っています。

住宅金融公庫と住宅金融支援機構の違いは以下の通りです。
* 設立の目的・理念
 住宅金融公庫住宅不足の解消と住宅水準の向上
 住宅金融支援機構住宅の供給と流通の促進、住宅市場の安定

* 主な業務
 住宅金融公庫住宅ローン融資、土地購入資金の融資、公営住宅の建設資金の融資など
 住宅金融支援機構住宅ローン融資、土地購入資金の融資、住宅の建設・供給に関する支援、住宅市場の安定化対策など

* 組織形態
 住宅金融公庫特殊法人
 住宅金融支援機構独立行政法人

* 財源
 住宅金融公庫住宅金融債券の発行、政府の補助金など
 住宅金融支援機構住宅ローン債券の発行、政府の補助金、民間からの借入金など

* 廃止の理由
 住宅金融公庫住宅需要の減少、住宅市場の縮小、経営の悪化など

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